形成外科専門医プログラム

形成外科専門医プログラム

はじめに

国立病院機構長崎医療センター形成外科では毎年1名の専攻医を募集します。
以下にその研修プログラムの概要を説明します。

目的

形成外科は主に外表の変形や機能障害に対して外科的手技を駆使することにより、形態および機能を回復させ、さらに精神的な安寧を提供することで患者のQuality of Lifeの向上に貢献する外科系専門分野です。本形成外科研修プログラムは、形成外科専門医として有すべき診断・治療能力の水準を示し、形成外科領域で必要な診断・技術能力,あわせて社会性,倫理性を備えた形成外科専門医を育成することを目的としています。


臨床経験目標

これらの目的が達成できるように、国立病院機構長崎医療センター形成外科では研修プログラムにのっとって指導医のもとに研修が行なわれます。経験すべき具体的な症例の種類は表1.目標経験疾患数を参考にしてください。


さらなる臨床・学術研究への道

国立病院機構長崎医療センターは、平成16年度より長崎大学大学院と連携大学院となっています。
従って学位取得を目指す専攻医には研修期間中に国立病院機構長崎医療センター大学院生となり研究することもできます。また、熱傷や顎顔面外科、手外科などSubspecialty領域専門医の研修準備をすることもできるよう配慮しています。

年次ごとの専門研修計画

専門研修1年目(SR1)では、一般的な医師としての基本的診療能力、および形成外科の基本的知識と基本的技能の修得を目標とします。
具体的には、医療面接・記録,検査,局所麻酔方法、外用療法、病変部の固定方法、理学療法などを正しく行えるようになることを目標とします。さらに、学会・研究会への参加および発表を通して論理的な思考と自発的に専門知識・技能の修得を図ります。 

専門研修2年目(SR2)では、形成外科の手術を中心とした基本的技能を身につけていきます。
研修期間中に1)外傷,2)先天異常,3)腫瘍,4)瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド,5)難治性潰瘍,6)炎症・変性疾患 などについて基本的な手術手技を習得します。

専門研修3年目(SR3)では、マイクロサージャリーやクラニオフェイシャルサージャリーなどより高度な技術を要する手術手技を習得します。

専門研修4年目(SR4)では、自分自身が主体となって治療を進めていけるようにします。
さらに、再建外科医として他科医師と協力の上、治療する能力を身につけます。また、この頃になると普通に英文論文を書けるように指導します。 

これらは目安の目標であり、国立病院機構長崎医療センター形成外科では個人の能力や情熱でどんどん高度な手技も学べる環境とします。


研修の週間スケジュール

国立病院機構長崎医療センター形成外科の専攻医の週間予定を表3(下記参照)に示します。

表3.国立病院機構長崎医療センター形成外科の専攻医の週間予定
 

AM

PM

外来

手術

カンファランス

手術

手術

カンファランス

病棟回診

手術

カンファランス

外来

手術

カンファランス

褥瘡回診

総回診


国立病院機構長崎医療センター形成外科の特徴

1.豊富な臨床症例

国立病院機構長崎医療センター形成外科では毎年650例以上の手術を行ってきました(表4)。
その手術実績は九州地区の形成外科診療施設のなかでも有数です。またその症例の種類も救急外傷、熱傷、先天異常、良性・悪性腫瘍、皮膚難部組織感染症、褥瘡と多岐にわたっています(表5,6)。




2.頭蓋底・頭頚部再建のチーム医療

複数の診療科と合同で治療を行うチーム医療において、当科は再建外科としての重要な役割を担ってきました。頭頸部領域では耳鼻科、脳外科、食道外科と協力して悪性腫瘍の治療を行っており、日本有数の実績を誇っています。特にマイクロサージェリーの高度な技術とを要する頭頸部癌の切除後再建症例は200例を超えて、その成功率はこの5年間では99%であり、90-95%が標準と言われる手術成功率を遥かに凌駕しています。

3.熱傷センター

長崎医療センターでは熱傷センターを併設しています。救命医との協力の上で広範囲熱傷患者に対して、早期手術を行い良好な治療0成績を収めています。50%を超える広範囲熱傷では自家培養表皮を使った治療を積極的に行っており、中国・四国・九州で最も多くの臨床経験を持ちます。

4.創傷センター                                    

創傷センターは長崎県内で唯一の創傷治療に特化した専門センターであり、創の評価や処置から始まり栄養評価、血糖コントロール、持続吸引療法、高圧酸素治療などの保存的治療や血行再建や植皮、皮弁移植などの高度な手術までを含めた集学的治療によって高度な医療を提供いたします。

5.Telemedicine「創傷画像送信診察システム」

長崎医療センターでは2010年5月からE-mailを利用したtelemedicine(遠隔医療)「創傷画像送信診察システム」サービスを開始しています.私たちの「創傷画像送信診察システム」では、対象は医療従事者に限らず、一般の患者や家族まで広く設定し、予防や治療についてアドバイスを返信するシステムで北海道や外国からも相談が寄せられています。

6.Palliative Surgery(緩和手術)

進行した乳癌や皮膚癌患者では手術適応がないので、キズがら出る大量の浸出液、出血、悪臭のため、余命短いにもかかわらず、入院生活を余儀なくされる場合がしばしばあります。これら患者に対して長崎医療センター形成外科ではPalliative Surgery(緩和手術)を積極的に行い、患者の苦痛を伴う症状を軽減もしくは消失させています。 

7.重症四肢損傷、顔面骨骨折

長崎医療センターは災害拠点病院であり、ドクターヘリを有する救命救急センターはあらゆる重傷外傷を受け入れます。中でも切断指(肢)や顔面多発外傷,重度熱傷など高度で専門的な治療・手術を緊急で行う体制が整っており、多くの重傷外傷の治療にあたって良好な治療結果を残しています。

8. 各種カンファランスによる知識・技能の習得

国立病院機構長崎医療センターでは毎日、治療および管理方針の症例検討会を行います。専攻医はその場で積極的に意見を述べ、上級医だけでなく同僚や後輩の意見を聞くことにより、具体的な治療方法や管理方法を自ら考えていくことができるようにします。
また定期的にCPC、Cancer Boardなど複数他科との合同カンファランスを行っており、それぞれの疾患に関わる他科との協力のもと治療を進める課程を学んでいきます。

9. 学会発表・論文発表
国立病院機構長崎医療センターは表7.で示すように毎年多数の国内外学会発表、論文発表をしています。専攻医研修の一環として多くの臨床研究を担っていただきます。


募集について

1. 募集人員: 1名/年
2. 研修期間: 4年

問い合わせ先

〒856-8562
長崎県大村市久原2丁目1001-1

独立行政法人国立病院機構 長崎医療センター 
形成外科 藤岡 正樹
電話:0957-52-3111  電子メール:kensyu@nagasaki-mc.com

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